ある朝、会社のメールに英語混じりの件名が届いた。「Search Console」「ページがインデックスに登録されない新しい要因」。サイトが壊れたのか。そもそも、こんなものを登録した覚えがない。 この記事は、そのメールを受け取った総務の担当者のためのものです。Search Consoleは、Googleが無料で出している、自社サイトの検索での状態を見る道具です。メールの大半は急ぐものではありません。ただ、誰が登録したのか分からない状態は、急いで直す価値があります。
メールが来たのは、誰かが登録したから
Search Consoleのヘルプには、メールが届く理由が3つ書かれています。
- 自分でサイトの所有者として登録した
- 他の所有者に、所有者として追加された
- ホスティング会社(サーバーの会社)が自動で登録した
覚えがないなら、2か3です。考えられるのは、サイトを作った制作会社が登録し、会社の代表アドレスを所有者に足していった形です。作った当時の担当者が登録して、そのまま辞めていることもあります。
だから最初に確かめるのは、メールの中身より、このメールが誰と誰に届いているかです。代表アドレスだけに届いていて、誰もログインできない。前の担当者の個人アドレスにも届いている。どちらも、サイトの管理者が会社の中にいない状態です。名義の確かめ方は社長が代わっても、ドメインとGoogleの権限は先代の名前のまま残るにもまとめました。
急ぐメールと、放っておいてよいメール
Search Consoleのメールは、Googleの説明では「サイトで重要なイベントが発生すると」送られます。ただ、10〜20ページの会社サイトにとって、全部が同じ重さではありません。
| メールの内容 | 急ぐか | やること |
|---|---|---|
| セキュリティの問題(ハッキング、不正なソフトウェア) | すぐ | サイトを作った会社かサーバーの会社に連絡する |
| 手動による対策(Googleのルール違反の判定) | すぐ | 何を違反とされたかを読み、作った会社に相談する |
| 新しい所有者が追加された | すぐ | 心当たりのある人か確かめる。無ければ次の節の手順で外す |
| ページがインデックスに登録されない新しい要因 | 月1回でよい | どのページかを見て、載せたいページかどうかで判断する |
| 検索のパフォーマンスの報告 | 読み物 | 見なくても困らない |
上の3つは、放っておくと実害が出ます。届いたその日に見てください。セキュリティの問題は、サイトを開いた取引先のパソコンに影響することがあります。所有者の追加は、知らない人がサイトの検索の設定を触れるようになったことを意味します。
「インデックスに登録されない新しい要因」は、たいてい急がない
いちばんよく届くのがこれです。Googleに登録されていない(検索結果に出ない)ページが見つかった、という知らせです。
個人ブログ向けの解説(tetsu7017.com)は、タグの一覧やテスト用のページなど、登録されなくてよいページもある、と書いています。会社サイトでも同じです。お問い合わせの完了ページ、古いお知らせ、PDFの資料。検索に出なくても困らないページなら、何もしなくて構いません。
困るのは、事業内容、会社概要、採用のページが未登録になっている場合です。メールのリンクから一覧を開き、そのページが入っていないかだけを見てください。
当社のサイトで起きたこと
当社が運営している店舗向けのサイトでも、このメールが届きました。2026年10月10日に確かめたとき、登録されているページが47、未登録が42。未登録のうち39は「検出 - インデックス未登録」でした。Googleはページの存在を知っているのに、まだ読みに来ていない、という状態です。8月末に公開した記事もここに入っていました。2か月近く、読まれていなかったわけです。
サイトマップは読み込まれ、リンクにもページの設定にも問題は無い。原因は、Googleが読みに来る頻度が低いことでした。
ページごとに「インデックス登録をリクエスト」というボタンがあり、押すとGoogleに読みに来るよう頼めます。当社で押したところ、1日に9件ほどで上限になりました。上限の件数は公式には公開されていないので、これは当社で見た値です。
ここから当社が出した結論は、記事を増やすより、未登録のページが読まれるのを待ち、本当に載せたいページから順にリクエストする、ということでした。会社サイトなら、事業内容と会社概要の2ページから押せば足ります。
所有者の一覧から、前の担当者と制作会社を外す
ここが、この記事でいちばん手を動かしてほしいところです。
Search Consoleにログインし、設定の「ユーザーと権限」を開くと、所有者とユーザーの一覧が出ます。ヘルプによると、権限は4種類です。
- 確認済み所有者:サイトに確認用のファイルなどを置いて、所有者であることを証明した人
- 委任された所有者:確認済み所有者から所有者にしてもらった人
- フルユーザー:データを全部見られて、一部の操作ができる人
- 制限付きユーザー:ほとんどのデータを見られる人
一覧に、辞めた社員や、もう付き合いの無い制作会社の名前が無いかを見てください。あれば外します。迷う必要はありません。
注意が1つあります。確認済み所有者を外すときは、その人がサイトに置いた確認用のファイルやタグも消す必要があります。 ヘルプには、確認用のトークンが残っていると、外された所有者がアクセスを取り戻せる、と書かれています。ファイルはサーバーの中にあるので、自社で触れないなら作った会社に頼みます。
外す前に、会社の誰かが所有者に入っていることを必ず確かめてください。全員を外すと、誰も入れなくなります。
社員が辞めるときに見直す場所は、Search Console以外にもあります。社員が辞めるとき、その人のメールアドレスをどうするかに6か所を挙げました。
メールを止める前に
メールが多くて邪魔なら、止めることはできます。Search Consoleの「メール設定」で、メッセージの種類ごとにミュートするか、全部を止められます。
ただ、全部を止めると、セキュリティの問題や所有者の追加の知らせも止まります。 止めるなら「パフォーマンスの報告」のような読み物だけにしてください。設定は人ごとなので、自分が止めても、他の所有者には届き続けます。
Search Consoleのデータを、問い合わせの数とあわせて見たい場合は、ホームページから何件来ているか、自社で数えられるようにするから始めると、数字の置き場所が決まります。当社のSEO・問い合わせ改善は、こうした現状の調査から入ります。範囲はSEO・問い合わせ改善に載せています。
ご相談のときは、会社名とサイトのURL、届いたメールの件名を教えてください。
まとめ
今日やることは1つです。届いたメールの宛先を見て、Search Consoleにログインできる人が社内にいるかを確かめてください。
いなければ、メールの中身を読むより先に、それを解決します。ログインできる人がいれば、次は所有者の一覧です。
この記事を書いた人
しがビズ(株式会社トリプルエッグ)
滋賀県の中小企業向けに、会社サイトの作り直しと、生成AIの業務導入を行っています。
出典
- Search Console ヘルプ「Search Console からメールが届きました。なぜですか?」(届く3つの理由、メール設定でのミュート。2026-10-28に確認)
- Search Console ヘルプ「所有者、ユーザー、権限の管理」(4種類の権限、確認トークンを消さないとアクセスを回復できること)
- Google 検索セントラル ブログ「Search Console の新しいメッセージのご紹介」(2019年12月)
