会社の info@ に届くメールを、社員が自分のGmailに取り込んで読み、会社のアドレスで返信している。この使い方が、2027年1月で終わります。 Googleのヘルプは、代わりの方法の1つとして自動転送を挙げています。会社のメールの管理画面で、Gmailへの転送を設定する方法です。設定は5分で済むので、最初に思いつくのはこれです。 影響を受ける社員の数え方や、移す先の選び方は、アウラントテクノロジーズの記事がすでに手順を書いています。この記事が扱うのは1点だけです。転送に替えた会社に、何が残るか。 結論を先に言うと、会社のメールを転送でつなぐ形は、2027年1月以降、返信の段階で行き詰まります。

2027年1月に終わる3つの機能

Googleのヘルプによると、2027年1月にGmailで次の3つが終わります。

機能何ができなくなるか
POPでの取り込みパソコンのGmailの「他のアカウントのメールを確認」で、会社のメールを取り込むこと
送信元(差出人の切り替え)Gmailから、会社のアドレスなど他社のアドレスを差出人にして送ること
Gmailify他社のアドレスに、Gmailの迷惑メール対策などを当てること

取り込みについては、新しく使い始めることは2026年の1〜3月期にすでに止まっていて、使い続けている人も2027年1月までです。取り込み済みのメールは消えません。

影響を受けないものもあります。スマートフォンのGmailアプリに会社のアカウントを追加して読む使い方は、引き続き使えるとされています。Google Workspace の会社のアドレスも対象外です。

転送に替えると、返信は個人のアドレスから出る

ここがこの記事で一番伝えたいことです。

いま、Gmailに取り込んだ会社のメールに返信すると、差出人は info@会社のドメイン になっているはずです。送信元の機能で、会社のアドレスを差出人にしているからです。

2027年1月に、この送信元の機能も終わります。 受け取りを転送に替えても、Gmailから会社のアドレスで送ることはできなくなります。取引先からの見積依頼に返信すると、差出人は社員個人の ◯◯@gmail.com になります。

取引先から見ると、昨日まで会社のアドレスでやり取りしていた相手が、急に個人のGmailで返事をしてくる。受け取った側が「本人か」と疑うこともあります。社外秘の図面を個人のアドレスに送り返してもらうことになれば、取引先の規程に触れるかもしれません。

転送は、受け取りの問題しか解決しません。 送るところまで含めると、会社のメールを使う人は次のどちらかに移るしかありません。

  • スマートフォンのGmailアプリに、会社のアカウントを追加する
  • パソコンのメールソフト(Outlook など)か、契約しているサーバーのWebメールで、会社のアカウントを直接使う

辞めた人のGmailに、会社のメールが届き続ける

それでも受け取りだけは転送で、という会社もあると思います。返信はメールソフトから、受け取りはGmailで、という使い分けです。

この形で起きやすいのは、辞めた社員の個人のGmailに、会社のメールが届き続けることです。

転送の設定は会社のメールの管理画面にあり、辞める社員の手元には何も残っていないように見えます。だから外し忘れに誰も気づきません。取引先からの見積依頼が、退職した人の個人のGmailに届き続け、会社の誰も読んでいない。設定1つで、そういう状態になります。

転送を使うなら、紙1枚の棚卸しを習慣にしてください。

会社のメールアドレス転送先転送先の人は在籍しているか
info@
社員ごとのアドレス

入社と退職のたびに、この表を開く。 それができないなら、転送は使わない方がいい。

会社の誰かが管理画面に入れることが前提ですが、入れる人がいない会社もあります。その場合は、会社サイトを作り直す前に確認する、ドメインとメールの4項目の手順で、メールの契約者を先に確かめてください。

転送したメールは、迷惑メールに入ることがある

転送には、もう1つ見えにくい問題があります。

転送されたメールは、Gmailから見ると、送り主のサーバーではない場所から届いたメールです。Googleは2024年2月から、Gmail宛てに送る側に、送り主を確かめる設定を求めています。転送されたメールはこの確認でつまずきやすく、迷惑メールに振り分けられたり、受け取られなかったりすることがあります。

全部が届かなくなるわけではありません。一部です。一部が、誰にも気づかれないまま抜けます。

転送を設定したら、最初の1か月は、社外のアドレスから会社の info@ にテストのメールを週に1回送ってください。Gmailの受信トレイに入るか、迷惑メールのフォルダに入るかを見ます。迷惑メールに入るなら、転送はやめます。

どれに替えるか

当社の勧めははっきりしています。会社のメールは、会社のアカウントのまま読む。転送しない。

  • 使う人が1〜2人なら、スマートフォンのGmailアプリに会社のアカウントを追加する。パソコンでは、契約しているサーバーのWebメールか、メールソフトを使う
  • 使う人が3人以上いて、入社や退職が年に何度かあるなら、Google Workspace か Microsoft 365 に移すことを考える。費用はかかりますが、アカウントの管理を会社で持てます

移すかどうかの判断材料は、ChatGPTを会社で契約する前に、すでに払っているMicrosoft 365かGoogle Workspaceを確かめるにも書きました。生成AIが付いてくる点も、移す理由の1つになります。

転送を勧めない理由は、手間ではありません。会社にメールが残らないからです。 社長も社員も代わります。そのとき、取引先とのやり取りが会社のサーバーに残っているかどうかで、引き継ぎの重さが変わります(社長が代わっても、ドメインとGoogleの権限は先代の名前のまま残る)。

まとめ

今日やることは1つです。会社のメールをGmailで読んでいる人に、返信したときの差出人が会社のアドレスになっているかを見てもらってください。

なっていれば、その人は2027年1月に送れなくなる側です。年内に、アプリかメールソフトに替えます。

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相談のときは、会社名、サイトのURL、会社のメールを契約しているサービスの名前、Gmailで読んでいる人の人数を教えてください。

この記事を書いた人

しがビズ(株式会社トリプルエッグ)

滋賀県の中小企業向けに、会社サイトの作り直しと、生成AIの業務導入を行っています。

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